雑学(16)悩みの解決方法「構文の五階層」について

この「構文の五階層」の考え方は、
大野靖さんの「言霊はこうして実現する」という本の中で書かれている考え方です。

自分の大きな悩みの解決方法

これは、冷静に自分を見つめ直す為の一手法と思ってください。
五段階に文章を作成し、それを読み返すことによって
問題解決の糸口を見つける方法です。

最初のステップは、「一人称構文」作成
第二ステップは、「他人称構文」作成
第三ステップは、「複合一人称構文」作成
第四ステップは、「優先構文」作成
第五ステップは、「自在構文」作成
になります。

一人称構文では、自分の置かれている環境や体感から
自分が今どのような心情を持っているかを記述する。
他人称構文では、問題に関係している相手の心情を記述する。
相手の気持ちがわからない場合は推測でもいいので記述する。
複合一人称構文では、一人称構文で記述した自分の心情について、
もう一度客観的に見た時、どのような心情を抱いているのか
という事を記述する。
優先構文では、第三ステップで記述した視点に基ずいて
自分がどうするべきかを考え、
最終的に自分が幸せになる為にはどうしたらよいか?
自分の立場・相手の立場を超えて、本来あるべき自分に戻るには
どうすれば良いのかを模索する事になります。
そして、最後の自在構文では、第一ステップ~第四ステップでの
理解をふまえた上うえで、人間とは何か?人生とは何か?
自分はどうするのが良いか?を自分なりの理解した上で文章にする。
この一連のステップを通じて、私と相手、私と公との問題を客観視し、
自分はどう行動し、どう生きるのがいいのかが見えてくると思います。

ポイントは、自分のマイナス面を隠すことなく、
それを表に出して認める事。
自分から逃げずにありのままを客観視することで、
臆することなく今の自分の言葉で表すことです。

(例1)

「自分がガンになってしまった。どうしたらよい?
直したいが、どうしたらよいか?」

一人称構文 
自分はガンになってしまった。死ぬことが怖い。治療もこわい。

他人称構文
担当医は抗がん剤治療を勧めてくる。
しかし、担当医は副作用を恐れる自分の気持ちを分かってくれないようだ。

複合一人称構文
私は死を恐れ、治療に関する恐れから逃げたい。
しかし、もう少し生きたい。どうすればいいのか、迷っている。

優先構文
恐れは、免疫力にも影響し、病状の悪化にもつながる。
だから、他に何か楽しいことにも取り組もう。
そして、もう少し前向きな姿勢で、担当医とよく相談して、
治療の内容・影響等を把握して、治療に取り組もう。
もし、担当医の説明に納得できなければ、別の病院にかかろう。

自在構文
人間はただ生きればいいのではなく、情緒的に安定し、
安心の中で生きる事こそが、本来の姿である。
この病気は、そのことを自分に教えてくれた気がする。

(例2)

お客様とトラブルになってしまった。
お客様と品物の不具合で問題になってしまった。
お客様と和解したいが、どうしたらよいか?」

一人称構文 
自分には落ち度はないのに、一方的に怒ってくる。

他人称構文
お客様のどこが不具合なのかわからない。
要求していた品物と違うようだ。

複合一人称構文
自分はお客様が怒っている内容が分かってない。
お客様と話して、お客様が、さらに怒ってくるのではないか心配である。
しかし、状況をつかみたい。どうしよう?

優先構文
こちらに非があるかも含めて、怒られてもいいから、
お客様の怒って見える不具合内容を確認しよう。
お客様が求めていた品物と渡した品物と
どこがどうゆうふうに不具合なのか?
ひょっとしたら、お客様の勘違いかもしれない。
品物を返品してもらい新しい品物で不具合が解消されるかもしれない。

自在構文
人間は、だれしも間違い・勘違いはある。
その時の相手の心の中まではわからないものだ。
このトラブルはそのことを教えてくれた。
今後は、その点も注意して、お客様と接しよう。

以上のような感じで、悩みを解決する一つの手法になればと思います。