雑学(25)言葉・地名の語源(その6)厳島神社について
ここでは、安芸の厳島神社の由来について
私のわかる範囲で、述べていきたいと思います。
川崎真治さんの
「古代稲作地名の起源」から引用させて頂きます。
九州、福岡に宗像という地名があります。
そこには、宗像神社があります。
陸にある辺津宮(へつみや)、
海上の大島にある中津宮(なかつみや)、
さらに奥にある沖ノ島にある奥津宮(おきつみや)
この三社を総称して宗像神社と言っています。
辺津宮にはタキツ姫、中津宮にはイチキシマ姫、興津宮にはタギリ姫が
祀られていることになっています。
日本人の言葉癖で、母音のi(イ)がu(ウ)に変わることが
非常に多い。
例えば、筑をチク、ツク、ツキ、ツカと地域によって
読み方が異なる。
ウル・シュメール語で、水路をidu(イドウ)、眼をigi(イギ)と言っていました。
又、係の事をkata(カタ)
海の事を、
u-ma(ウマ) → mu-ma(ムマ) に変化したり
u-na(ウナ) → mu-na(ムナ) と変化して言っていました。
これは、紀元前30世紀のメソポタミアに発生したウル・シュメール語の
言葉癖で、それが東へ東へと伝わって日本にも渡ってきたのです。
例えば、今でも日本では、海の熟語で
海路をうなじ
海原をうなばら
海辺をうみべと読みます。
よって、ムナカタとは、海の水路の係という事になります。
よって、中津宮は海上大島に祀られています。
これは、水路を監視する島に鎮座する女神という事から
イチキシマ姫 → 市杵嶋姫 と変化して
イチキシマ → イツクシマ となりました。
これが広島の厳島神社の由来になります。
ここはやはり今でも瀬戸内海の水路の大事な要所です。
厳島神社の祭神は、宗像神社に祀られている三女神からなります。
よって、厳島神社の源郷は
福岡県宗像の玄界灘に浮かぶ大島からなのです。