4:初めての先生(後半)

運動会前の練習では、いつもビリかビリ前。
でも、なぜか、障害物競走だけは得意でした。
運動会前の練習で、大体1番か2番でした。
しかし、本番では、ビリでした。
というのは、障害物競争の走っている途中で、足がもつれて
転んでしまったからでした。
その時、膝を擦りむいて血が出ていました。
僕は、膝痛かったけどゴールまでは必死に走りました。
しかし、すぐ手当をしなければいけないくらい血が出ていました。
その時、山田先生がすぐ飛んできて、保健の先生と一緒に
手当てしてくれました。
暫くしてから、山田先生は僕を保健の先生に任せて、
みんなの所へ戻っていきました。
僕は、その時、山田先生は、普段は厳しいけど、僕たちを
いつも、心配しているのだなと思いました。
キズはいたかったけど、僕の心は少し暖かかった。
運動会が終わって帰る時、ねえちゃんが来ました。
ねえちゃんは、山田先生から状況を聞いて、
一緒に帰るように頼まれたようでした。
僕は、ねえちゃんの顔を見たら、ほっとしたのと
キズの痛さから急に涙が出てきました。
ねえちゃんは、
「よかったね、たいしたキズでなくて。
帰ったら、ねえちゃんが、かあちゃんに訳を
話してあげるから。」
と言ってくれた。
僕は、
「ねえちゃん、有難う。
でも、かあちゃんに僕の良い所見せれなかったから、
来ない方がよかったかも。
でも、次はかあちゃんに見てもらえるように頑張る。」
そう言って、家に帰りました。
家に着くと、かあちゃんが、
「ねえちゃんから聞いたよ。
ケンちゃん頑張ったね。」
そう言いながら、僕の膝のキズの状態を見て、
又、家にある薬をつけてくれました。
その薬は、少しキズにしみましたが、
キズをした時ほどの痛みはなかった。
かあちゃんは、
「ケンちゃん、キズたいしたことないね。
直ぐ、治るよ。」
と言って、僕に優しく微笑んでくれました。
そして、その夜は、ぐっすり眠りについて
一日が終わったのでした。